「2歳までは要注意」
冬に流行するRSウイルスについて知っておこう
暑い夏が終わり、気温が下がるとともに、RSウイルスの感染リスクが高まります。
RSウイルスは乳幼児にとっては重症化しやすい感染症です。
流行のピークは秋から春にかけてで、特に生後6ヶ月以内の赤ちゃんは要注意です。
最初は風邪のような症状(鼻水、咳、発熱)が見られますが、進行すると呼吸困難や喘鳴が現れることがあります。安心して冬を迎えるために、ぜひこのコラムを参考にしてくださいね。
>育児に関する悩みを相談できるカウンセラーはこちらRSウイルスの流行シーズンはいつ?
RSウイルスの流行シーズンは、通常、秋から冬にかけてピークを迎えます。
具体的には、10月から翌年の3月頃までが流行の主な時期です。
冬の寒い時期には、室内での密集がウイルスの拡散を助けるため、感染リスクが高まります。
主に飛沫感染、接触感染で感染が広がります。
ただし、地域や気候によって流行の時期は異なり、年によって変わることもあります。
流行は、春先まで続くことが多いですが、完全には終わりません。
かかりやすい年齢は?
2歳までの乳幼児に高い感染力を持つウイルスで、生後1歳までに50%以上、2歳までにほぼ100%かかると言われています。
生後数週間〜6ヶ月以内の赤ちゃんは免疫がまだ発達していないため、RSウイルスにかかりやすく、細気管支炎や肺炎など重症化することもあるので注意が必要です。
生後6ヶ月から1歳の間が最もリスクが高く、2歳になると少しずつ免疫が強化されてリスクが低くなります。
2回目以降は症状は軽くなりますが、繰り返しかかる病気です。
どんな症状がでるの?
RSウイルスにかかると、軽い風邪のような症状から、重い肺炎まで様々な症状が現れます。
感染後4〜5日の潜伏期間を経て、鼻水、咳、発熱などの症状がみられます。
症状が進行すると、呼吸する際に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴がでたり、肺炎になることもあります。
中耳炎を併発する場合や、熱性けいれんにつながることもあります。
通常は1〜2週間で回復しますが、未熟児の赤ちゃんや、心臓や肺に病気がある赤ちゃんは、重症化しやすいです。
新生児は無呼吸になることもあるので、注意しましょう。
受診の目安
赤ちゃんの機嫌がよく辛そうでなければ、様子をみたり、かかりつけ医にご相談しましょう。
呼吸が苦しそうだったり、食事や水分摂取ができない時は病院への受診を検討します。
夜間・休日などの診療時間外に病院を受診するかどうか迷った時は、
「こどもの救急(http://kodomo-qq.jp/)」などの関係Webサイトを参照したり、「小児救急電話相談 #8000(https://kodomo-qq.jp/index.php?pname=n8000)」に相談しましょう。
小児科医師・看護師から赤ちゃんの症状に応じた適切な対処の仕方や受診する病院などのアドバイスを受けられます。
NOALONでは、臨床心理士などのカウンセラーに オンライン で悩みを相談することができます。
治療法は?
残念ながら、RSウイルスに効く特効薬はありません。
ウイルス感染に抗生剤は効果がないため、咳を抑える薬や解熱剤など、症状を和らげる薬が処方されます。
診断は、鼻腔から綿棒をいれてサンプルを取って調べます。
感染が確認された場合は、水分補給をしっかり行って、十分に休ませてあげることが大切です。
咳がひどいときは部屋の湿度を高めると呼吸が楽になります。
加湿器を使用するのが効果的ですが、加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋に干すだけでも湿度を高めることができます。
保育園の登園の目安
RSウイルスに感染した場合、保育園への登園は慎重に判断する必要があります。
日本の保育園では、発熱や咳、鼻水などの症状がある場合、感染拡大を防ぐために登園を控えることが推奨されています。
体調が回復し症状が改善してからも、少なくとも24時間は解熱剤を使用せずに体温が正常であることや、医師の診断書を求められることもあるため、保育園の指示に従いましょう。
感染が収束するまで、十分な休息と療養が大切です。
感染予防のためにできること
RSウイルスは主に接触感染と飛沫感染で感染が広がります。
感染予防には、基本的な衛生対策が効果的です。
- 接触感染
感染経路:ウイルスがついたものを赤ちゃんが触ったりなめたりすることで感染します。
予防策:机や椅子、おもちゃなどはアルコールで定期的に消毒しましょう。
- 飛沫感染
感染経路:RSウイルスに感染している人が咳やくしゃみをした際に口から飛び散るしぶきを浴びて、吸い込むことにより感染します。
予防策:風邪症状がある人との接触を避ける、人混みにいかないようにすることが大切です。
◯重症化を防ぐ。RSウイルスワクチン
重症化の可能性がある赤ちゃんの場合、ワクチンを接種することができます。
RSウイルス感染症の流行初期に投与を始めて、流行期も引き続き1か月毎に筋肉注射することにより、重篤な下気道炎症状の発症の抑制が期待できるワクチンです。
35週以下の早産児、先天性心疾患や免疫不全、ダウン症などが対象です。
接種の対象かどうか、また接種を行うかどうかは、かかりつけの病院で相談しましょう。
おわりに
今回のコラムでは、RSウイルスに関する基礎知識と予防策についてお伝えしました。
RSウイルスは身近な感染症です。
保育園や幼稚園で流行るとあっという間に感染してしまいます。
感染症のリスクを理解して、対策ができることがあれば予防に務めましょうね。
もしRSウイルスについての不安や、症状の管理に困った場合には、専門の医療機関や保育園の指導を受けることをおすすめします。
赤ちゃんがRSウイルスにかかってしまったとき、いつも以上に心配になりますし、パパもママも不安を感じる方が多いと思います。
睡眠不足が続くと体力的に外出も難しくなりますよね。
そんなときは、自宅から相談できるオンラインカウンセリングサービスを活用するのも良い方法です。
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心理、看護、福祉、保育など、広範な相談に対応しており、食欲が落ちてしまった赤ちゃんの離乳食や育児に関する悩みも含め、専門的なアドバイスを受けることができます。
ぜひ、サポートを活用して、赤ちゃんとの毎日を安心して過ごしてくださいね。
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