「すれ違いを避けるために」
パパに知っておいてほしい!産後のママのこと
楽しみにしていた赤ちゃんとの生活。妊娠出産は、家族にとって大きなライフイベントですよね。
しかし、産後2年間は離婚率が高い時期だそうです。その原因の一つが”すれ違い”といわれています。
女性は妊娠した瞬間からお腹の中の赤ちゃんを意識するようになり、気持ちの準備を進めていきます。インターネットや書籍で情報を調べたりして理解も深まっていきます。
しかし、パパはそうはいかなかったり、同じ気持ちのはずなのに夫婦の認識がどこかズレている…ということも多いのではないでしょうか。
そうしてパパとママの間に生まれる差が、すれ違いのもとになってしまうのです。
今日はパパに知っておいてほしい「産後のママのこと」についてご紹介します。
夫婦のすれ違いを起こさないために、ぜひ読んでみてくださいね。今からでも遅くはありません!
>産後の悩みを相談できるカウンセラーはこちら産前産後のホルモンは劇的に変化する
産前産後のママの体には劇的なホルモン変化が起こり、これがさまざまな身体的、精神的な影響を及ぼします。
◯妊娠中に起こる変化
妊娠中は、エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンが急激に増加します。
これらのホルモンは赤ちゃんの成長を支え、妊娠を維持するために重要な役割を果たしますが、一方でママの身体にも多大な影響を及ぼします。
妊娠中のホルモン変化によって、ママは疲れやすくなったり、気分の浮き沈みが起きやすくなります。
初期にはつわりがひどくなったり、食欲不振や体重の減少を引き起こすこともあります。
妊娠後期になると、赤ちゃんの成長によって体重が増え、腰痛や足のむくみといった身体的な負担も増します。
◯出産後に起こる変化
出産をすると、ホルモンバランスが再び大きく変動します。
臨月にピークを迎えていた、エストロゲンやプロゲステロンのレベルが出産をすると急激に落ち込むのです。
代わりに増加するオキシトシンやプロラクチンといったホルモンは母乳の生産や分泌を助けるためのホルモンでもありますが、同時にママの精神状態にも影響を与えます。
この時期に多くのママが経験する「マタニティブルー」と呼ばれる一時的な感情の落ち込みも、ホルモンの急激な変動によるもので、涙もろくなったり、不安感や無力感を感じたりすることがあります。
産前産後のホルモン変化はママにとって大きな負担であることを、パパは知っておきましょう。
出産後のダメージは交通事故レベル
出産後のママの身体は「交通事故にあったのと同じくらいダメージを受けている」と例えられることが多く、全治2ヶ月レベルと言われています。
出産は身体に大きな負担をかけるため、回復には時間がかかりますし、ゆっくりと休息をとることが理想です。
しかし、実際には出産直後から、授乳や新生児のお世話が始まります。ママは無理をして体力を消耗していることが多く、睡眠不足の影響もあって疲労も蓄積してしまいます。
産後は身体的なダメージだけでなく、精神的なダメージもあります。
ママは赤ちゃんのお世話に精一杯で、自身の身だしなみやケアを後回しにしがちです。
SNSにはキラキラしたママの姿が溢れていますが、それと掛け離れている自分にストレスを感じたり、気分が落ち込んでしまうことがあるのです。
「休むのも仕事のうち」くらいの気持ちでパパが家事や育児を分担してくれると、大きな助けになるはずです。ママが安心して休める環境や自分自身に向き合う時間を作ることが大切です。
出産後のダメージは時間と共に回復していきますが、家族の理解とサポートがあれば回復の過程もよりスムーズになりますよ。
「ガルガル期」がある
産後のママには「ガルガル期」と呼ばれる時期があります。
この時期は、ママの心が過敏になっています。
いつもより攻撃的になったり、些細なことでイライラしたり、感情のコントロールが難しかったり、他者に赤ちゃんを抱っこさせたくない、など産前と違った感情が芽生えるのです。
この現象はホルモンの変動と母性本能が関係していると言われ、産後数週間から数ヶ月の間に見られます。主な原因は、体内で大量に分泌されるオキシトシンというホルモンです。
オキシトシンは「愛情ホルモン」とも呼ばれ、赤ちゃんへの愛情や絆を強める役割がありますが、一方でママが過剰に反応する原因にもなります。
ガルガル期は一時的なものであり、時間が経つにつれて次第に収まりますが、自分の感情にママ自身も戸惑っていることが多いです。
この時期を乗り越えるためには、パパの協力が不可欠です。ママの不安定さを受け入れ、気持ちに寄り添ってあげたり、ときにはそっと見守ってあげましょう。
自分の気持ちにパパが共感してくれた、理解してくれたとママが感じると安心感が生まれ、余裕も持てるはずです。
NOALONでは、臨床心理士などのカウンセラーに オンライン で悩みを相談することができます。
ママだって初心者
ママは妊娠した瞬間からお腹の赤ちゃんを意識し始めるため、出産までの間に多くの情報を得ていることが多いです。
しかし、ここでパパに知ってほしいのは、ママも子育て初心者だということです。
当然わからないこともたくさんあります。
初めて経験することばかりですし、仮に2人目以降の出産であっても、1人目の経験が役立つとは限りません。
日々試行錯誤しながら、目の前の赤ちゃんに合った子育てをしています。
パパはママを先輩扱いしないようにしましょう。
育児や家事についてなんでも聞かないことが大切です。「どうすればいい?」といった漠然とした聞き方は、ママの負担感がさらに強くなるため避けたほうが良いでしょう。
もちろん、全く聞いてはいけないというわけではありません。
大切なのはバランスです。自分でわかることは自分でやりながら、わからないことがあったりママの意見がほしいときは、適切に質問するようにしましょう。
お互いに初心者であることを認識したうえで、パパが自主的に行動できると、ママの心の支えとなるはずです。
産後うつは10人に1人
産後うつとは、一般的に産後1ヶ月以降にあらわれるうつ状態のことです。
個人差がありますが、眠れない、食べられない、強い不安を感じる、気力がなくなる、笑顔が少なくなるなどの症状が見られることがあります。
10人に1人の割合で産後うつの症状があらわれると言われ、決して珍しいことではありません。
ホルモンバランスの急激な変化、育児不安やストレス、社会的な孤立感、そして新しい生活への適応などが産後うつの主な原因です。
マタニティーブルーと言われる産前産後にあらわれる心や身体の変化と似ていることから、不調に気づいていても一過性のものだからとケアをしないまま悪化させてしまう場合も多いようです。
家族に知識がなかったために、適切な対処ができずに深刻化してしまうケースもあります。「産後うつ」を正しく理解しておくことが大切です。
いつもと様子が違うなと思ったら
まずはパパが時間を作って気持ちを聞いてあげてほしいと思います。そういうときは誰かに話すだけで、少し楽になります。
しかし、何を聞いたら良いのか、どんな反応をしたら良いのか、など難しいこともありますよね。
他に相談相手がいなかったり、相談しても思ったようなアドバイスが得られない場合もあると思います。
そんなときは、行政機関の相談窓口や子育て支援センターなどを利用しましょう。
とはいえ、子育て中はそもそも外出が難しく、落ち着いて相談に行くことが難しいと感じるママも多いようです。そんなときは、気軽に申し込み・自宅から利用できるオンラインカウンセリングサービスを活用しましょう。
NOALONには国家資格を保有した専門家が多数在籍していて、
心理分野・看護分野・福祉分野・保育分野など様々な悩み相談に対応しています。
心の負担を和らげたり、子育てのアドバイスや制度の相談をすることもできます。
自宅からカウンセリングを受けられるので、パパとママが一緒に参加することも可能です。パパの負担も軽減できると思いますので、ぜひ検討してみてくださいね。
自己判断せずに、適切な対処をしていくことが大切です。
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